たった10Mの新しい生地


新しい生地

先日兵庫県のある生地問屋で見つけた新しい生地が届きました。ウール70%混紡の雰囲気のある生地です。太目のピッチのボーダーで若干毛足のある生地を使い、「コレクション」と称した僕が手作りするアイテムを1点だけ製作します。大雑把な計算で約2.5mを使用するので、残りはわずか7.5mとなってしまいます。

コレクションのアイテムは、月毎にいくつかを作りanalog店頭のみで販売をします。当初ローブのようなデザインを考えていたのですが生地見本と実際のボーダーピッチ(ボーダー柄の間隔)を見誤っていました。生地を広げてみた状態でピッチを確認すると大きな面積のあるローブを製作した時に囚人服のイメージになってしまう為、現在デザインを再度考えています。

見た目の印象が強い生地であっても、テーラードのジャケット(ボーダーはセットアップには向きません)やウエストコート(ベスト)などを製作してもデニムに合うイメージをお作りする事が可能です。テーラードジャケットで2.4~2.6m使う為、製作できる数量には限りがあります。

通常のスーツ生地ではジャケットだけを作っても中々カジュアルシーンでは着こなせないカタいイメージが出来上がってしまいますが、こういった生地を使うと程よく個性的であってシンプルなものが出来上がります。購入したメーター数に限りがありますので、この生地で何かを作りたいとイメージされた方はご相談だけでも構いませんので是非お声掛けください>>

2000年になるまでと2000年を超えてからでは、ファッションに大きな変化が現れました。前者の時代にはブランドのロゴが入っているもの、そしてカルチャー色の強いもの、時に奇抜なファッションというのが受け入れられていたように思います。しかし、2000年を超えてからは無地のものやシンプルなものが好まれるようになりました。

僕らの世代とは違い、日本人の体系も変わりスタイルの良い人を多く見かけるようになり、欧米の方々のように無地のティーシャツやシンプルなものを自分のスタイルで着こなせるようになった事、そして生活のスタイルや社会的背景が成熟した事が要因の一つだと考えています。

そして大きな流れの一つとして、自分の好きなものという範疇よりも周囲の環境や出かける場所、用途によって洋服を選ぶ事が昔よりも上手になったという事を感じます。中学校、高校と制服がある環境の中で、自分に似合うモノを探す事は非常に困難だと思うのですがインターネットが誕生して以来、田舎の街であっても急速にそういった流れを取り込む事が早くなったように思います。

沢山の衣料品店が立ち並ぶ中で、僕らは決して奇抜なファッションを提案している訳ではありません。ご紹介のボーダーの生地も、その生地が持つ雰囲気、そしてあなたの持っている雰囲気がマッチすればとても素敵なアイテムに仕上がるはずです。ただ、全くのBASICなモノではなくそこには服に対する思い入れとあなたに似合う服という考えが入っています。「人とは違う道を行く人の服」という事が僕らの考え方であって、決して奇抜なものではありません。

生地を見つけるという作業は、出会いに近いものがあります。タイミングによっては良いモノが中々見つからず、そして仕入れ予算が無い時に限って沢山の良いものと出会ったりします。そんな事を経てここにやってきた生地。気に入って下さる方が見つかる事を祈りつつ。

 

 


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