ウールヘリンボンのシャツ


woolshirt

2015年の冬、「ウールの良い雰囲気の生地を見つけました」という呼びかけに答えて下さったお客様からのオーダーで製作したシャツ。くるみボタンを使ったクラシックなイメージのシャツは、千葉県に住む自らもレディースブランドを展開している方の縫製。アイテムによって縫製をお願いしています。くるみボタンやポケットの付け方、全体のシルエットなどをオーダー頂いたお客様とお話しながら採寸を経て製作していきます。

独特なファッションを好むお客様からのオーダーで、第一に流行とは関係のない所で自分の着たい服をというご希望でした。時折手に入る生地をご紹介してオーダーを承る事もあり、ちょうどこの生地をとても気に入って頂き製作した一枚です。

ファッションが多様化し、一人一人の個性と言われている時代。しかし、無地のティーシャツだけを扱うお店ができたりという実態をみると、個性というよりも「どうやって安心できるものを探すか」という動きのように僕の目には映ります。それが悪い事ではないという認識の下で、本当の個性ってなんだろうと考えながら、本当は無地ではなくて、古い映画のワンシーンに出てくるような服が着たいと考えている方も多いでしょう。しかし、そういったモノを安心して買える店が減ったのは事実だと思っています。

どちらにしても、地方の衣料品専門店の方々は僕らも含めてなかなか見通しの効く時代ではなくなりました。コンセプトを考えるにしても上辺のものではなく、本当にそこの部分にスポットをあてる事ができないと難しいと思います。「セレクト」と呼ばれる形態は蔓延し、常に新しいモノ、売れるブランドを探すといった事もそこそこの資金がないとできない事。

そして、ハムスターの回し車のように先の見えないがむしゃらな走りこみのような仕事が続いてしまいます。新しい形態を構築するには、その回し車から一度降りる事が必要だと僕は考えました。それには、「流行を追いかけない」「他社と比較しない」そして何がやりたいかを明確にする事が必要だと気づきました。

品揃え商品の展開を辞めれば、お客様は今よりも激減するでしょう。しかし、大手さえも先が見えずニッチ市場に飛び込んでくる中で、よほどの強運がなければ競争の渦に巻き込まれていくだけではないだろうかと考えました。一つの形態が破綻し崩壊しかけている今、本当の意味でのオリジナルが必要なのだと思います。それはお店のオリジナルではなく、あなたのオリジナルです。

そこに今までの経験を活かしお手伝いをさせて頂く事が僕の仕事です。

 

 

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